About Us 私たちについて

CEOメッセージ

古川 俊治

京都大学の山中伸弥先生が2006年に発表されたiPS細胞は、身体を構成する全ての種類の細胞を新たに作り出すことの出来る画期的な技術で、これによって病気により機能不全に陥った各種の臓器の機能を再生することが可能となると期待されてきました。その後の研究の積み重ねにより、ようやく、患者さんの治療へと実用化される段階に来ています。また、近年開発されたゲノム編集技術は、遺伝子の改変を格段に容易にした新規技術で、遺伝子変異が原因となる多くの疾患の治療に活用することが期待されています。私共の社名の“iXgene”とは、iPS細胞技術にゲノム編集技術という2つの革新的技術を掛け合わせることを意味しています。遺伝子編集を行ったiPS細胞を用いて、機能を付加・強化した各種の系統の幹細胞を作製し、様々ながんや難病に対する新規治療法の基盤技術の確立を目的としています。初めは悪性脳腫瘍と、外傷性の脳損傷や脳梗塞に起因する脳障害を対象に研究開発を進め、更に、他の種類のがんや疾患にも開発を拡げていく計画です。

医療技術の進歩は目覚ましく、私が医師となった当時には有効な治療法が全く無く、到底、治るわけがないと思っていた疾患でも、完治が可能となってきました。特に、近年の革新的新薬の多くは、海外において、研究者の発明をスタートアップ企業が活用することによって実用化されています。こうした事業開発は、ライフサイエンス・イノベーションを通じた国民経済の成長にも寄与しています。未だに十分な治療法が無いがんや難病に苦しんでいる多くの患者さんがいますが、近年の医療の歩みは、研究者、事業家、投資家が一体となって、諦めることなく努力と挑戦を続けることこそ、新たな治療法の開発につながることを証明してきました。私共も極めて小さなスタートアップの1つですが、ゲノム編集iPS細胞を用いて積み上げてきた科学的検証を基に、患者さんと社会へ大きな価値を届けるべく邁進してまいります。是非、志を同じくする研究開発現場の皆様や投資家の皆様には、“iXgene”のミッションの実現へ向けて、私共のチームにご参加いただきたく、お願い申し上げます。

iXgene 株式会社
代表取締役 CEO
古川 俊治